「月の波動を宿す石 〜6月の誕生石」
通称:ムーンストーン
英名:Moonstone
和名:月長石(げっちょうせき)
関連:-
「月の波動を宿す石 〜6月の誕生石」
通称:ムーンストーン
英名:Moonstone
和名:月長石(げっちょうせき)
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ムーンストーンは、月光浴をさせてあげると、浄化とエネルギーチャージが行えるとされます。
また、月の波動を地球の波動と共鳴させることで、より石のチカラを使いやすくなると考えられるため、地球原産の石といわれる水晶に触れさせておくこともお奨め致します。
※浄化全般についてはこちらで解説しています。
幸福、恋を呼ぶ、豊かな愛情、感情の融和、女性性、人間関係の改善、健康、長寿、富、旅の安全、ダイエット、予知・透視能力
もっと女らしくなりたい。恋人が欲しい。遠距離の異性と絆を深めたい。将来の見通しが欲しい。人間関係をどうにかしたい。旅のお守りが欲しい。ダイエットしてきれいになりたい。
胸、眉間、下腹
北、西北、西
劈開が完全であるため、圧迫に弱く、結晶線に沿って割れやすい石といえます。
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光の当たる角度によって、石の表面にぼんやりとした光の筋(シラー)が浮かびます。ただし、ムーンストーンであっても、シラーが出る部分と出ない部分があります。
石自体は、白っぽいものからピンクやオレンジがかったものもあります。
石の表面に、月光を思わせる神秘的な光(シラー)が浮かぶことから、ムーンストーンと呼ばれるようになりました。
典型的なムーンストーンは白色〜乳白色ですが、橙色や緑色のタイプもあり、それぞれオレンジムーンストーン、グリーンムーンストーンと呼ばれます。
この他、ブルームーンストーン、レインボームーンストーン、ロイヤルムーンストーンなど、たくさんの流通名がありますが、この点に関しては、鉱物データ後方にある「その他」の項目で解説しています。
数あるパワーストーンの中でも、その可愛らしさと優しい光沢から人気の高い石。その偉大なパワーのおかげでしょう、ムーンストーンは数多くの伝承に彩られていますので、以下に項目を立てて解説します。
古代より世界各地で、この石には月の光が封印されていると考えられてきました。
古代インドでは「聖なる石」として重用され、農夫達は豊作を祈願して農機具にぶら下げたといいます。
一般的には、健康と長寿と富をもたらす石、希望と愛と永遠の若さのシンボルとされています。
石のパワーが最大になるのは満月の夜。
古代インドの神官は、満月の夜にこの石を口に含んで祈祷を行い、神託を得たそうです。
また中世フランスでも、満月の夜にこの石を口に含むと、未来を見通すことができると信じられました。とくに恋人同士の行く末を占ったそうです。
こうした伝統は現代にも息づいており、口に含んで月に向かって願い事をすると、願いが叶うとよくいわれます。新しく何かを始めるときは、ムーンストーンを口にしたまま計画をイメージし、そのイメージがはっきりと継続して見えるようならうまく行く可能性がある、などとされます。
ただし、これは言い伝えであり、小さな石を口にすると誤って飲み込んでしまう危険性がありますから、行わないでください。むしろ口元に石を当て、石に願いを語りかけるようにしたほうがよいでしょう。
世界各地で「幸福の石」とされるムーンストーンは、中世ヨーロッパにおいては、恋人への最高の贈り物とされました。この石は優しい情熱を誘い、二人の愛を豊かなものにしてくれると信じられたのです。
またお目当ての異性に贈ると、恋が芽生えたり、友情が愛情に変わるともいわれています。
別れた恋人同士を再び結びつけるという伝承もあります。
月の光が離れた場所にいる人間を結びつけるという暗示から、遠距離恋愛のお守りとしても用いられます。
ムーンストーンは、持ち主のありのままの姿を反映する、鏡のような石です。持ち主の波動を吸収し、その人の実像や、過去・現在・未来像を映し出すといわれています。自分自身をしっかり見つめ直したいときには、大きな助けになるでしょう。
月(ムーンストーン)は女性性を司り、太陽(サンストーン)は男性性を司るとよくいわれます。女性がムーンストーンを持つと、より女らしくなり、美しさが増すといわれています。
感情的にイラついていたり、人間嫌いだったり、プライドが高かったりする人が持つと、そうした傾向が和らげられ、人間関係がスムーズになるとされます。
夜空を照らす月光は、船旅の守護であり、暗い夜道を照らし闇の悪霊を祓ってくれる守り神でもあります。旅行に行くときはお守りになりますし、夜道を歩いて帰宅する女性には心強い味方になってくれるでしょう。
翡翠やマラカイトなどと同様、庭師の守護石とされていたこともあり、ガーデニングに凝っている人には技術力アップが期待できそうです。
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ムーンストーンの優しい光沢は人の心を癒し、緊張感を解き放つとされます。枕の下に置けば、安眠のお守りになるとされます。
ストーンヒーリングの分野では、肺や気管支など呼吸器系全般の問題に用いるという意見で一致しています。手に持ったりするだけでも良いのですが、胸の中央にくるようにペンダントとして使用すると、さらによいとされています。
女性特有の問題にも有効であるとされ、内分泌線をやリンパの流れを改善し、生理や出産を軽くすると伝えられています。
また、ダイエット効果も期待でき、石の内部にスリムになった自分をイメージしてダイエットに励めば効果が上がるとか。これは願いを叶えてくれるパワーなのでしょうか。
ただし、これらの効果・効用は現代医学で証明されているわけではありません。
鉱物名 | 曹微斜長石(そうびしゃちょうせき) Anorthoclase(アノーソクレース) /長石族(Feldspar group) 玻璃長石(はりちょうせき) Sanidine(サニディン) /長石族(Feldspar group) |
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別名 | - |
誤称 | - |
主な 産出地 | スリランカ、メキシコ、アメリカ、ミャンマー、朝鮮 |
分類 | 珪酸塩鉱物 |
化学組成 | KAlSi3O8 カリウム、アルミニウム、珪素、酸素の化合物 |
結晶系 | 単斜晶系 |
晶癖 (形状) | 柱状 |
主な 色合い | 無色、乳白色、茶色、オレンジ色、緑色 |
条痕色 | 白色 |
硬度 | 6 |
劈開 | 二方向に完全 |
比重 | 2.56〜2.59 |
屈折率 | 1.52前後 |
似て 非なる石 | ホワイトカルセドニー、ミルキークォーツ |
ムーンストーンは、サンストーンやラブラドライトと共に長石グループに属する石ですが、鉱物的に定義するのは非常に難しい石と言えます。さまざまな書籍の解説でも、ムーンストーンの解釈はかなり異なっています。
その理由は、長石は非常に広範囲なグループであり、成分分析をするとたくさんの鉱物名に細分化されてしまうのですが、一方でムーンストーンという呼称は、人間の肉眼が「月のような光りが浮かぶ石」として捉えた石全般を指すためです。加えて、多種類の流通名があり、さらに複雑になっています。
そこでまずは、ムーンストーンに関連する流通名と、長石の概略から記すことにします。
長石グループ内の石で、一般に知られている流通名をあげてみます。
・ムーンストーン =ムーンストーン全般を指す呼称
・ブルームーンストーン =カリ長石で青いシラーを浮かべる石を指す。産出量が少ない希少石。
・ロイヤルブルームーンストーン =斜長石で青白いシラーを浮かべる石に対して使われてきた呼称。産出量は多いのでブルームーンストーンに比べれば安価だが、希少石であるブルームーンストーンに似せて「ロイヤル」という名称を付加して流通してきた
・ペリステライト=近年発見された斜長石の一種で、ブルームーンストーンと誤称される
・レインボームーンストーン=多くの場合、白地に青色や虹色の光が浮かぶホワイトラブラドライトに対して使われてきた呼称
・ラブラドライト =濃緑の地色に虹色の光が浮かぶ、一般的なラブラドライト
・サンストーン
・アマゾナイト
肉眼で見た場合、よほど慣れた人でない限り、ブルームーンストーン、ロイヤルブルームーンストーン、ペリステライト、レインボームーンストーンの4種は区別が付きません。
長石は2つの大きなグループに大別されます。カリウム成分に富むカリ長石(K-feldspar)グループと、斜長石グループです。以下にそれぞれのグループに属する主な鉱物をあげます。
[カリ長石グループ]
・正長石(オーソクレース)
・微斜長石(マイクロクライン)=アマゾナイト
・玻璃長石(サニディン)=曹長石との互層で光が浮かぶものはムーンストーン
・曹微斜長石(アノーソクレース)=曹長石との互層で光が浮かぶものはムーンストーン
[斜長石グループ]
・曹長石(アルバイト)=曹灰長石との互層で光が浮かぶものはペリステライト
・灰曹長石(オリゴクレース)=赤い結晶片の見えるものはサンストーン
・中性長石(アンデシン)=赤い結晶片が見えるものはサンストーンとされる場合あり
・曹灰長石(ラブラドライト)=ラブラドライト、オレゴン産サンストーン
・亜灰長石(バイトーナイト)
・灰長石(アノーサイト)
まず、ムーンストーンの代名詞である光が発生するメカニズムについてですが、これは成分の異なる二つの薄い層が、交互に重なり合って結晶しているためです。この薄い層がいくつも重なり合うと、光が反射、回折、干渉することになり、独特の輝きが生まれます。
問題は、この層の成分と光の出方です。
成分的な観点から、現在のところムーンストーンと呼ばれる石は、下記の2種です。
・曹微斜長石(アノーソクレース)が、曹長石(アルバイト)と薄い層を交互に形成したもの
・玻璃長石(サニディン)が、曹長石(アルバイト)と薄い層を交互に形成したもの
そして肝心の光は、石の内部から浮かびあがります。つまり石の内部に光が進入した後、反射・分散して現れる輝きです。
近年ブルームーンストーンとして流通した青白い光が浮かぶ石は、鉱物的に観ると、曹長石の一種であるペリステライトや、曹灰長石の一種であるホワイトラブラドライトが圧倒的に多くなります。どちらもカリ長石ではなく、斜長石グループに属します。
ペリステライトは、曹長石(アルバイト)、灰曹長石(オリゴクレース)の薄い層から成る固溶体で、光は石の表面に反射して浮かびあがります。
ホワイトラブラドライトは、曹長石(アルバイト)、灰長石(アノーサイト)、中性長石(アンデシン)の薄い層から成る固溶体で、こちらも光は石の表面に反射したタイプです。肉眼では判別しづらいのですが、黄色や緑色のイリデッセンスが混じる場合は、ホワイトラブラドライトである場合が多くなります。
しかしながら、上記は鉱物的な観点から定義したムーンストーンであり、一般的にはどの長石でも、白〜青白い光が浮かべばムーンストーン、赤い結晶片がキラキラ光っていればサンストーンと呼ばれる傾向にあります。
ペリステライトとは、近年発見された斜長石の一種です。この石は、一見すると、青白い光を浮かべるブルームーンストーンそっくりですが、鉱物的には成分と結晶構造が若干異なるため、今のところムーンストーンと認定されていません(注※今現在は鑑別機関でもペリステライトはムーンストーンの一種であると鑑別するようになりました)。
しかし、市場ではペリステライトをブルームーンストーンと呼んで販売し、後になって「これはブルームーンストーンではない」と問題になりました。
ブルームーンストーンとは、青い光を浮かべるカリ長石のことで、スリランカやミャンマーなどで採掘されますが、産出量が少なく、高額な石です。
一方、現在出回っているペリステライトは、一見ブルームーンストーンですが、カリ長石ではなく斜長石グループに属します。タンザニア産で産出量は多く、カリ長石のブルームーンストーンに比べれば安価です。
問題は、ペリストライトに「ブルームーンストーン」という希少な宝石名を付けて販売した手法にあります。
では、ペリステライトをムーンストーンの範疇に入れるのは誤りでしょうか?
似たような問題として、レインボームーンストーンがあります。レインボームーンストーンとは流通名であり、この石は、鉱物的にはホワイトラブラドライト(白い曹灰長石)に当たります。
一般的にラブラドライトと呼ぶ石は、濃い緑や黒っぽい地色に、虹色の閃光が浮かぶタイプです。白い地色に青や黄色っぽい光が浮かぶ石は、ムーンストーンそっくりです。
ただ、いわゆる正統派のムーンストーンは石の内部からボワッとした光を放つのに対して、ホワイトラブラドライトのタイプは、石の表面でギラリと光る感じになります。
この場合、ムーンストーンという呼び名で呼ぶことは誤りであり、石の意味なども変わってくるのでしょうか?
以下は本事典執筆者の個人的見解です。
ムーンストーンの呼称の問題には、翡翠同様、パワーストーンとしての石と、鉱物としての石を考えるときの、基本的な違いが横たわっています。人間が感覚的に付けた石の名前と、化学的な成分による鉱物名とを、無理に整合させようとするため、このような不合理な問題が発生すると考えられます。
もともとムーンストーンという呼称は、人間が「月の光を連想させる石」を指して呼んだわけで、宝石的にはかなり広範囲な種類の石をカバーしていたはずです。
しかし、近代に入って成分分析が可能になると、成分や結晶構造で石の種類を細分化して特定できるようになったため、人間が感覚的に付けたアバウトな名称を、化学的な枠組みに収めようとしてきました。それがあまりに行き過ぎると、ペリステライトのように一見して典型的なムーンストーンである石が見つかったとしても、ムーンストーンではないと否定してしまうことになります。
種類を区別するときの基準が違うにも関わらず、鉱物名と流通名の整合性を厳密にもたせようとしてしまっては、混乱が起きて当然です。
パワーストーンとしてのムーンストーンを考えるとき、それは「長石グループで月光を思わせる光を浮かべる石」と規定して構わないのではないでしょうか。石の意味的なものも、ペリステライトは、ムーンストーンの一種と呼んで差し支えないと考えます。
ただし、ブルームーンストーンとは希少石を指す、いわばブランド名であるため、ペリステライトをこの呼称で呼ぶことは混乱を招きます。ロイヤルブルームーンストーンなど、別の名前で呼ぶべきです。
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